昨日、ウィンブルドンへ行った。テニスやおしゃれにあまり興味のない私は、この行事に行くことに価値を見出せず、前日に服装を考えてうきうきする皆の中で正直憂鬱な気分だった。
朝、コーチに揺られて会場に着くと、長蛇の列が並んでいた。時間が経つにつれ日も高くなり、やっとの思いでチケットを買った時の私には、最早テニスを観戦する気力は残っていなかった。
昼食を食べ、日本人選手の試合が見たいと張り切る友人に連れられるまま、あるコートへ行くと、ちょうど添田豪選手のプレーが始まるところだった。相手選手のランクと背の高さに圧倒されていたが、勝負は思ったよりも互角だった。添田選手は惜しくも負けてしまったけれど、私は楽しんで見ることができた。また、その後に大きなスクリーンで見たシャラポワ選手の試合も、ルールはわからなかったが面白かった。
今回のウィンブルドンでしたことはこれぐらいだったけれど、私は自分の好きではないものへの偏見や先入観を持ち過ぎることの愚かさに気付けた気がする。いつもはつまらないと思っていたテニスも気付けば夢中になって見ていたし、来年のウィンブルドンも今から少し楽しみだ。これから先も自分のやりたくないことに挑戦しなければならない機会が少なからずあると思うけれど、やる前から楽しむことを諦めるのはやめることにしよう。
(中学部3年生 女子)