春休み

春休み

高校三年生になる前、最後の春休み。学年のほとんどの人が受験に向けて、エンジン全開で走り出す準備を始めるだろう。 私も、もちろんその人たちの仲間だったが、一つ新しいことに挑戦することにしていた。それは、シンガポールの人たちとの交流を深めることだった。 両親がシンガポールに移住してから一年半がた…
決意の雨

決意の雨

冷たい雨でした。日本からヘルシンキまで十時間、そこからイギリスまでさらに三時間。立教に着いて、タクシーから降りると、冷たくも優しい雨が長いフライトで疲れた私をいやしてくれた。そして高校生活最後の一年を歓迎しているようにも感じた。 「ああ、最後の一年が始まる。」 思えば、ここに来るまで本当に速…
高等部2年生アウティング「世界の時計の基準、グリニッジ」

高等部2年生アウティング「世界の時計の基準、グリニッジ」

5月13日、高等部2年生はグリニッジ周辺の見学とブルーウォーター・ショッピングセンターでの買い物を楽しみました。 10:30頃グリニッジマーケットに到着、そこで解散し、グループ行動となりました。マーケットで久しぶりの外食を思いっきり味わったり、イギリスらしいかわいい雑貨を見つけてはしゃいだりと…
高等部1年生アウティング「世界を制したイギリス船」

高等部1年生アウティング「世界を制したイギリス船」

5月13日は気持ちの良い青空となりました。高校一年生として初めてのアウティング。 行き先は造船所として歴史あるイギリス南部の港、ポーツマスです。 一時間バスに揺られ、かつて世界を席巻したイギリス船がいくつも展示されたナショナルヒストリックドックヤードに到着。 まずはその中でもっとも有名なHMS…
高校最後の行事で気付いたこと

高校最後の行事で気付いたこと

"私は臆病者である" 今回の代表キャプテンもそうだが、私は生徒会とかバスケットボール部の部長とか、何かと人をまとめることが多かった。沢山悩み事もあったが、誰にも話すことはなく、自分の弱いところなんて人に見せなかった。全て溜め込んでいた。これが強い人間... 今までそう思っていた。だが、この球技大会…
私≠悪魔

私≠悪魔

小学校6年間の運動会と中学高校の球技大会で私は団体で一度も勝ったことがなかった。個人競技で勝ったことはあったが、私は人生で一度でいいから団体で勝ちたかった。全体で喜びを分かちあってみたかった。 今まで私は人に、 「私は人生でスポーツ大会で一度も団体で勝ったことないんだよね。」 と言えなかっ…
最高の仲間

最高の仲間

正直に言うと、私の球技大会は勝つことにあった。楽しむことと勝つことは同義であった。負けるという概念すら持っていなかった。なぜなら全力で頑張れば結果が必ずついてくるものだと思っていたからだ。だからであろうか。試合が終わったとき、私の頭は呆然と宙に浮いていた。キャプテンとしてみんなに声をかけたくても体が…
高校1年生と2年生が力を合わせて作った1学期ギター部コンサート

高校1年生と2年生が力を合わせて作った1学期ギター部コンサート

1学期のアウティングが終了し学期も中盤に差し掛かった日曜日、午後3時からギター部のコンサートが開かれました。 例年は高校2年生バンドのみで行われるギター部のコンサートですが、今年は高校1年生が中心となる異例のコンサート。 中学部の時から熱心に練習に取り組んできた生徒達が、高校から入学した新入…
「最高」がそろう瞬間

「最高」がそろう瞬間

球技大会。僕たちの青春が終わる嫌な行事。 この球技大会が終われば僕たちはもう完全に受験生だ。後輩たちが頑張って1つのものを作り上げようとしている最中も、後輩たちが一生懸命歌っている最中も、僕たちはただひたすら夢に向かって全力疾走する。目標の大きさに脅えながら、少しでも近い道を手探りで探しながら、見…
悔しさをバネに

悔しさをバネに

1回戦目、4回裏、5点差。この回で5点を入れなければ負けてしまう。どうしよう。そんな時、キャプテンが言った。 「絶対大丈夫だから。みんな打てるから自信持っていこう!!」 私は、そんなキャプテンの言葉に救われた。確実にチームのみんなが塁へと進んでいく。私はその時三塁にいた。ホームには、 「小夏、…